コンテンツ化された苦悩

憎み憎まれて生きるのさ

23歳ニートの人生がダメになっていくドキュメンタリーです

人生を3つの単語で表すとしたら

 世界はもうとっくのとうに終わっている。

 フリーメイソンイルミナティが終わらせたんだ。ロスチャイルド家とかロックフェラー家が全世界のお金を支配している。ユダヤ資本が世界中の軍事・経済に根を張ってお気楽な衆愚たちを好き勝手にコントロールしてやがる。みんな早く目を覚ませよ。人工衛星が毒電波を脳内に送ってくるし、エシュロンでインターネットは監視されてるし、Googleは悪の秘密結社だ。世界の政治も三百人委員会悪魔崇拝やスカル&ボーンズやらレプティリアンが牛耳っている。レプティリアンというのは爬虫類人のことなんだって。信じられるか?俺たちはトカゲ人間に操られているんだよ。エルヴィス・プレスリーマイケル・ジャクソンも実はまだ生きてるし、ポール・マッカートニーは実は既に死んでいる。こんな狂った世界において、たかが公務員試験に全落ちしたことに恥じらいを持つ必要がこれっぽっちでもあるだろうか。断じてない。

 

 俺史上最高に体調良くて、俺史上最悪に情緒が落ち込んでいる。

 健全な肉体に、不健全な魂が宿ってしまった。体調が良いのは、たぶん働いていないのでストレスが全くないためだと思う。大学生活は週2~3回飲みに行ってたし、肝臓に負担があったかもしれないが、仕事を辞めてからアルコール摂取する機会、ほぼなくなった。アルコール摂取をやめたくらいで何か変わるかと言ったら、とにかく痩せる。働いていた時が人生で一番太っていて、そっから1年で8キロくらい痩せて高校生の時の体重にカムバックした。夜は8時間ぐっすり眠って日中の昼寝も十分にとっている。運動不足解消のために週に一回はランニングしているし、1日おきに懸垂とスクワットをやっている。おかげで心なしか引き締まったボデーになった気がする。自分はスターリン遠藤ミチロウがステージの上で裸で仁王立ちになってるあの白黒写真のヤツが、1番カッコいい肉体だと思っていて、あれはなんであんなかっこいいのでしょうか。

 

 ただ、脳みその調子が。脳みそがとても良くない。

 気がつくとスターバックスに行って、ブログにグダグダと阿部和重のエッセイみたいな駄文を書き連ねてしまう。阿部和重のエッセイ程度なんだ、この生活は。ブログを書いている時以外はマジで何もしていない。虚無の時間。ニートとしての唯一の取り柄がギャンブルと風俗とソシャゲを一回もやってないことで、まあやるにしてもお金がないだけとも言える。BOOKOFF行くか、自分の部屋で漫画読み返したり、リビングで録画した幽遊白書を見るか、YOUTUBEバーチャルYoutuberの動画を視聴するくらいしかできない。こういう病院に行くほどじゃないユウウツが人生を蝕んでる。病院に行ったりする人からすると甘えかもしれないが。何もできないししたくない。今になってゼロ年代の空気感を無駄に体現しなくていいのよ俺。どこまで落ち込んだとしても病院に行くほどでもないのが情けない。健康優良情緒不良児。福満しげゆきの「僕の小規模な失敗」という漫画の中に好きでよく読み返す場面がある。主人公が女の子にフラれて毎日涙が止まらなくて心療内科に行ったら医者に「それはただの失恋だね」って見抜かれて薬を処方してもらえないというくだりが笑えるんだけど今は自分がそれに近い状態だ。

 

 俺史上最も充実した肉体をこんな無為な時間に浪費するのは、損失な気がする。普通の人だったら23歳ともなれば、恋に仕事に夏フェスに大忙しなんだろうな。俺はダメだ。ニートが一周年記念で巻頭カラー飾ってアニメ化まで秒読みの勢いだし。家の冷蔵庫にあるパルムとか戸棚にあるハッピーターン勝手に食べて姉に「死ね」とか言われてる。今の俺は筒井康隆風に言うなら最高級有機肥料製造機。彼女もいないし、定期的に連絡とる友達も二人くらいしかいない。LINEだってアンイストールしても全然困らないくらい沈黙を守っている。いや、公務員試験に落ちた今となっては知り合いから連絡来ても、卑屈になってうまくコミュニケーションとれる自信がない。

 

 この夏の思い出といえば、元彼女から付き合ってる時に貰った手紙を近所の公園に燃やしに行ったことくらいか。良く燃えた。風呂でも沸かせるくらい燃えてた。アシタカが手伝ったタタラ場くらい燃えてた。ソフィーの髪の毛食べたカルシファーくらい燃えてた。巨神兵クシャナさんに「薙ぎ払え!」って言われてビーム出してた時くらい燃えてた。

 

 公務員試験落ちるたびに1億円貰ってたら今頃大金持ちだぜ。

  面接なあ。無理だもんな。この世のほとんどの人間が怖いのにわざわざ面を接したくないよ。

 筋トレしていたらうつ病にならないっていう説。真偽はいかほどなんだろう。ドウェイン・ジョンソンもあんなにバッキバキなのに昔うつ病だったらしいし。筋肉と心の強さは別なのか。それにしてもドウェイン・ジョンソンになりたいと常々思う。ああいう顔全体でチャーミングに笑える人が羨ましい。アメリカのバラエティ番組でドウェイン・ジョンソンテイラー・スウィフトの「シェイク・イット・オフ」を口パクで歌いながら踊っている動画を見ると、ホールデン回転木馬に乗ったフィービーを見守ってる時のような気持ちになるんだ。高校受験に失敗した時から今に至るまでポーカーフェイス街道を爆進中の俺がドウェイン・ジョンソンの愛嬌に首ったけでヤバい。ポーカーフェイスと言えども最近はよく泣くが。(この前親に「公務員落ちてどうすんの」と言われて泣いた)

 

 俺は好きな女の子がいたりすれば、普通にそれだけで毎日楽しくくらしていけるのに。(だからthe ピーズの「好きなコはできた」って曲が好きなのだ) そういう方面のトキメキが圧倒的に足りない。こればっかりは、本当にニートには難しいものがある。マジで山伏レベルで女性との関わりを絶っているので。

 

「薔薇がなくちゃ生きていけない」と歌ったのはムーンライダーズだけど、今のどん底な精神状態の俺は素敵な文章と残虐なホラー映画がなかったら、生きていけない。

  この前TSUTAYAで「マーダーライドショー」という映画を借りてきて観た。「悪魔のいけにえ」がほぼ人生初の本格ホラー映画で大傑作だったから、それの系譜(狂人一家モノ)で選んだけど、「悪魔のいけにえ」のほうが面白かった。「悪魔のいけにえ」が抜きん出てすごいだけかしら。後半急にゾンビとかマッドサイエンティストの話になって、狂人一家の怖さオンリーで進めると思ってたからそこに物足りない感じがあったのかも。映画の本でとにかく「マーダーライドショー2」がヤバいって書いてあったから2まで見ないとダメなのだろうか。「マーダーライドショー」は日本公開版のタイトルで2の原題が「デビルズ・リジェクト」つまり「悪魔も見放したヤツら」という意味らしい。なかなかイカしたタイトルでそそられる。悪魔にすら見放されたニートとしては。

 

 前も書いたけどホラー映画の楽しさというのは、悲惨な目にあう登場人物を見ることで「これよりはマシだ」と自分の境遇を相対的に良く感じさせてくれるところだと思う。たとえ恋人がいなくて無職であっても、頭のおかしい殺人一家に出会ってないだけ俺の人生が幸せなものに思える。あと、人間の感覚を逆撫でするためだけに様々な技巧を凝らしてあって、各作品で色々なアプローチで「恐怖」とは何か?に迫っているのが興味深い。根本的に人間は「自分の死」が1番怖いと思うけど、それにどうやって映画が肉迫していくか。そういう意味で単純だけど作り手のセンスがもろに反映されるストイックなジャンルだと思う。他のジャンルより観客と勝負してるよホラー映画は。今年見た「IT」も怖くて嫌だった。まず殺人ピエロって着眼点で既に負けたよ俺。最初にピエロという概念を知ったときから怖いものにしか見えないし。怖がらせる目的で発明されたとしか思えません。

 

 それから生きるのに不可欠な素敵な文章というのは糸井重里の「今日のダーリン」みたいな文章のことで…というと嘘なんですけど。(MOTHER2は好きです)

 

中島らもの「その日の天使」(『恋は底ぢから』収録)

穂村弘の「整形前夜」(『整形前夜』収録)

坂口安吾の「文学のふるさと

舞城王太郎の「好き好き大好き超愛してる」の冒頭3ページ

島崎藤村の『破戒』の主人公が生徒の前で謝る場面

筋肉少女帯の「生きてあげようかな」の歌詞

竹内浩三が生まれたばかりの姪に当てた手紙

カート・コバーンの遺書

宮沢賢治の「シグナルとシグナレス

カフカWikipediaの人形のエピソード

 

 こういった文章を背骨のように大事にしてなんとか生きています。

 ブログタイトルにあげたのは俺のお気に入りの詩(というか広告コピー)でこれもまた生きる勇気が湧いてくるくらい良い。作者の一倉宏さんはコピーライターで「きれいなお姉さんは好きですか」を手がけた人らしい。

 

「人生を3つの単語で表すとしたら」

ぼくが高校生だったころ
きみに電話をかけるとしたら
児童公園の電話ボックスからだった

ガラス扉によりかかって
開いたままにして 疲れたらしゃがんで
何時間でも

「人生を3つの単語で表すとしたら」

これ 期末の英語で出た問題
タカハシ先生って変なの
ヘンだけどいい先生

ユウジだったらなんて書く?

ぼくは なんて答えたかを覚えてないよ
きみが なんて書いたのかも もう忘れた

バイクと音楽とファションにしか
興味がなかった あのころ

〜中略〜

いまの わたしなら なんてかく?
いまの ユウジなら なんてかく?

わたし タカハシ・ティーチャーのこと
好きだったんだよ ほんとはね

せんせい

せんせいなら なんてかきますか?
おしえてください

先生はちょっとつまって
それから なぜだか かおを赤くして

こくばんに かいたんだ

〜後略〜

 

 本当はもっと長い文章なんですけど。「ぼく(ユウジ)」と「わたし」それぞれの視点で高校生の時の英語のテストの問題について回想している。この抜き出し方だと分かりにくいけど、地の文の語り手が交互に切り替わって文章が進んでいきます。最終的にタカハシティーチャーの出した答えが、いつ読んでも心揺さぶってくるのですよ。こういう続きはwebで、みたいなやり口はどうかと思うのですが。気になった方は買うなり図書館に行くなりして確かめてみてください。Googleは宇宙人に監視されてるので調べたらダメです。

 

 ちなみに俺が人生を3つの単語で表すなら

Sex、Drug、Rock 'n' Rollですね。

それかNeetNeetNeet

 

 

人生を3つの単語で表すとしたら

人生を3つの単語で表すとしたら