コンテンツ化された苦悩

Boy neet Girl (そして人生は続く)

22歳ニートの人生がダメになっていくドキュメンタリーです

ぼくが「僕のヒーローアカデミア」を嫌いなのは何故なのか

 

前回の続きをもう少し書いてみようと思います。一日中やることもなくて暇なニートが少年ジャンプの人気漫画の不満点を書き続けるだけの記事なので、あしからず。

 

 

 

 

world-of-momoshiro.hatenablog.com

 

オレ(という一人称を使う時、オレは嘘をつかない)は、たまねぎ(そう、あの臭くて、いやな歯ざわり(半生のやつを噛むと、「カオッ」っていう音がするんだが、オレはその音(「かおっ」のことだ)をもたらすような歯ざわりが嫌いなのだ)を持った再帰的無限構造野菜(ラッキョと猿の寓話 - 猿のせんずりを想起せよ))が嫌い(「嫌い」は「好き」に比べて純粋だ。なぜなら「嫌い」が生理であるのに対して、「好き」は感情に過ぎないからだ)だ」— 小田嶋隆パソコンによる“玉ねぎ文章”のすすめ

 

これでも私は、自分が本物ではないことの自覚に誇りを持っているの。

この世界は力の無さを嘆くヒマも、自己弁護する余裕もないわ。

いい?これは仕事。本気でうそをつく仕事なのよ。

あなたの描くうそは、誰かがお金を払ってでも騙されたいものかしら?

             ―日本橋ヨヲコ、G戦場ヘブンズドア

 

 漫画の好き嫌いってどうやって生まれるんだろう?って突き詰めて考えると、ずぶずぶと思考の迷路の深みにはまってキリがないですが、単純に読んでて気持ちいいか、気持ち悪いかってことなんじゃないでしょうか。

 前回の記事で指摘した点は能力バトルがありきたりであったり、セリフ回しのセンスであったり、展開の不自然さであったり、あくまで脚本やアイデアの面においての不満であって「僕のヒーローアカデミア」という漫画自体を嫌うには今一つ根拠に乏しい気がしてきました。作家が魂を込めて描いている漫画に文句つけるなら、もっと明確でゆるぎのない芯の一本通った意見を言うべきだと思います。

で、ない頭で必死になって考えてみたのですが、

 

僕のヒーローアカデミア」は読んでて気持ちよくないんですよね。

 これがどういう意味かと言うとよく言われる「ジョジョの奇妙な冒険は絵が生理的に無理」みたいなそういうものではなくて、コマとコマの連続性に問題があるのではないか、と感じました。ドラえもんすらきれいに描けない素人がプロの漫画家の技術にケチをつけるのはおこがましいですが。

 

コマ割り=映画の編集

 映画を撮るときにはストーリーの進行を示すために絵コンテと呼ばれるものが描かれるのですが、これってほぼ漫画なんですよね。映画はスクリーンの大きさが決まっているので四コマ漫画がずらーっと延々続く感じをイメージしてもらいたいんですけど、その絵コンテが構図やカット割りの設計図になります。

 漫画においてコマ割りというのはもっと自由で映画と異なりコマ(スクリーン)の大きさや形を好きにできるのでどのカットを強調し、詳しく見せたいかを明瞭に描けるので、どうコマを配置していくかが物語の流れを読者にわかりやすく示すかの鍵になります。さらに映画と違い漫画はキャラが動かないので絵と絵の連続性をどう表現するかによって、アクションシーンの分かりやすさや迫力に差が生まれます。

 

 脚本が優れていても、編集がよくないせいで観客をおいてけぼりにしてしまったり、分かりにくくなってしまって「うわこの映画つまらんなあ」と受け取られることがありますが、それと同様に描くべき対象とコマの取捨選択があやふやなコマ割りのせいでいくら派手なアクションシーンを描いても、「どうなってんのこれ」とか「ありえねーだろ」などいちいち引っ掛かりを作ってしまう漫画というのもあります。

 

 ぼくが読んだ限り、「僕のヒーローアカデミア」という漫画はこの「編集がヘタな映画」に該当すると思います。そのせいで、アクションを読んでいてもどこか迫力に欠けたり、爽快感を得られないので読んでてつまらないんじゃないかと思いました。初めてヒーローアカデミアを読んだときはまあまあ面白いと感じたんですが、2巻の戦闘訓練でお茶子が彗星ホームランで飯田を出し抜くシーンとヴィラン連合襲撃してきて八百万、耳郎、上鳴が共闘するシーン、瀬呂が黒霧にテープを張り付けるシーンが分かりにくすぎてとてもイライラしました。それ以後もちょくちょく意味不明なアクションが頻出するので、この漫画の戦闘描写は看板を背負うには力量が足りていないのかな、と思うようになり、現在にいたるまであまり改善がされてないように感じます。

 

 僕が今のジャンプにおいて戦闘シーンのコマ割りが一番上手いと思うのは冨樫さんですね。どう描けば緊迫感や迫力を出せるかをとことんまで突き詰めて描写してるのでコマ割りだけで漫画自体の面白さを、何倍にも高めている気がします。

 

 

あまり面白くないと思うコマ割り

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 初めて読んだとき度肝抜かれたコマ割り

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 どういうコマ割りが好きなのかも個人の主観によると思いますが、この幽遊白書の一連の流れは漫画史上最強にカッコいいと思うんすよ。並べてみてもうまく比較する言葉が見つからないんですが…。あ、でも集中線をあまり使ってないのに画面からびりびりと「速さ」が伝わってくるのがすごいです。動きの緩急にメリハリがあるって言うんでしょうか。

 逆にヒロアカの方は「今すごいことやってます」感を強調しすぎていてくどいなあって感じがします。